爆クラとは

爆音クラシックを略して爆クラ。クラシック音楽を2011年5月から、ほほ毎月一回のペースで、西麻布の「新世界」というライブハウスを中心に行われている、トーク&リスニングイベント。毎回、テーマを設定して、ゲストを呼んで、そのテーマに合わせたクラシック音楽をかけながら、その音楽についてのあれこれを、歴史、印象批評、愛憎などの様々な切り口にて紹介する。

テーマは、モーツァルトのような作曲家についてとことん語る夜もあり、エロス、日本のCM音楽御用達の現代音楽、脱原発から、エキゾチック、美少年、そしてフーガの技法まで多種多様。豊かな音量と音像が出るクラブ仕様のスピーカーを通じて、もはや、ipodのイヤホンマターになってしまっている音楽を「空気を震わせる音」として聴いていただきつつ、昔、部室や教室の片隅で行われていた「音楽を語り、人と共有する喜び」を目論んでいる。

クラシック音楽を紹介するときの「紋切り型」は、「わかりやすくする」「やさしく紐解く」というものだが、爆クラはその方法を一切とっていない。行っていることは、同じくクラシック音楽の啓蒙と紹介なのだが、その方向はフラット。

クラブミュージックが大好きで、イビサに踊りに行っちゃった人、レゲエやブラジル音楽に突っ込んでいったり、エレクトロニカのエッジーで冷えた音響が好き、という世の中にたくさんいる音楽好きの人々に、その耳のセンスでもってクラシック音楽に触れて欲しいというのが、ささやかな目的でもあるのだ。

音楽だけではなく、ザハ・ハディドの建築から、スキューバーダイビング、ミシェル・トロワグロの料理、川端康成に至るセンスと同様のものが、クラシックには必ずや存在するので(ホントですよ)、そういう「自分の好み」をクラシック音楽の中で発見していくことも、是非オススメしたい爆クラモード。

その昔、ステレオやレコードが貴重品だったころ、名曲喫茶という、クラシックをコーヒー一杯で聴かせる場所に人々は集ったのだったが、配信とipod時代にあえて、「場の音量と音圧」にて音楽を聴く試みでもある。